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まだ読了したわけではないのですが、本書に興味をもたれた方
のために、私の感想を記したいと思います。
「それポン」の概要はこちら:
http://www.ampress.co.jp/pr_flyer.htm
筆者は30年余のアミューズメント業界紙「ゲームマシン」の
編集者稼業を通じて、古今東西の資料を収集し、業界関係者からの資料提供も
受けつつ、十分な情報と知識と推敲を重ねた上で本書を著されたようです。
豊富な写真類もすばらしく、1950年代や1960年代の写真やチラシ、
太東貿易(現タイトー)とか、大田区池上の中村製作所(現ナムコ)、
日本娯楽機械(現セガ)などの創業時のようすがわかって感動しました。
また、アミューズメント業界を、メーカーの立場で見た閨Aオペレータから
見たり、法律の立場で見たり、歴史的に見たり、文化的に見たりと、
いろいろな角度から考察しているところも筆者の奥深い見識と
思慮が感じられます。
私はノンフィクション物が大好きなのですが、本書は現実の
登場人物やメーカーが登場して、具体的に記述してあるので、
とても惹かれます。
本書のように、業界史を豊富な資料に基づいて著した書籍は貴重だ
と思います。頭が下がる思いです。
同封されていた手紙によると、本書は(株)アミューズメント通信社
が始めて発行した自費出版本だそうですが、装丁も豪華すぎず、安っぽく
もなく、組版の品質も大手出版社なみの仕上がりです。
文章も読みやすく整理されており、事実と想像、主観と客観も
はっきり書き分けられていて、年月日や数値の類が示されているのも
好感が持てます。
また、十分校正されたとみえて、誤字脱字の類はほとんどありません。(大手
の一流出版社より少ないと思います)すばらしいです。本来は、これで当たり前なんでしょうが…(--)
参考文献の類も巻末に多数列挙されています。
惜しむらくは、写真がモノクロであることと、書店流通していないことですかね。
読んでいて背筋がゾクゾクするような興奮を味わえる書籍との邂逅は、
せいぜい数年に1回ですが、本書はまさにそれでした。
amazon.co.jpでも取り扱いはあるようですが、「在庫切れ」となって
いました。確実に早く入手するには、下記を参考に同社へ注文するのが
手っ取り早いと思われます。
http://www.ampress.co.jp/pr_flyer.htm
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